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7日間ブックカバーチャレンジ [読書]

FaceBookで【7日間ブックカバーチャレンジ】というイベントが回ってきました。

すっごく楽しかったし7冊厳選したので、せっかくなのでコチラでも紹介しますね(笑)

【#7日間ブックカバーチャレンジ】
これは読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで好きな本を1日1冊、7日間投稿。本についての説明は必要なく、表紙画像をアップ(基本はFacebook。Instagramも可)
投稿の都度1人の友達を招待しこのチャレンジへの参加をお願いするというルールです。

Day1
真っ先に思い浮かんだのがこの本(てかシリーズ)

『ななつのこ』加納朋子著(東京創元社・創元推理文庫)

内容紹介はしなくていいとのことですが(^^ゞ
主人公の短大生駒子ちゃん(しかも通ってる学校はおそらく家のご近所、そして駒子ちゃんの自宅もおそらく昔の職場のご近所(^^))は『ななつのこ』って本にぞっこんに。早速著者に生まれて初めてのファンレターを書き、日常の謎を推理してもらいます。
なんだ、コージーミステリで北村薫の亜流かぁと思っていたらとんでもない仕掛けが。。。。。

作中作の『ななつのこ』もすごく素敵で(駒子による概要しか紹介されない)読んでみたくなります。
シリーズ2作目「魔法飛行」の有栖川有栖さんの解説(この本にも言及されてる)も秀逸でとっても迷ったんだけど、やはり第一作を推すことにいたしました。

【#7日間ブックカバーチャレンジ】
これは読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで好きな本を1日1冊、7日間投稿。本についての説明は必要なく、表紙画像をアップ(基本はFacebook。Instagramも可)
投稿の都度1人の友達を招待し...

中山 雄策さんの投稿 2020年5月6日水曜日


Day2
昨日北村薫さんの話が出たので。。。。
北村さんといえばσ(^^)を落語の世界に誘ってくれた代表シリーズ「円紫師匠とわたし」なんだけれど、何度も読み返してしまうのは時の三部作の2作目

『ターン』北村薫著(新潮社・新潮文庫)

交通事故に遭った真希は時間の流れからはじかれてしまい、ある24時間に閉じ込められる(たしか15時になると前日15時に戻ってしまう)。その世界に生きているものは真希ただ一人。
永遠に続くかと思われたが、何故か突然かかってきた1本の電話が通常世界とつながる唯一の線となる。
果たして真希はどうなるのだろう?
ラストシーンがすごく映像的で印象深い作品。

映画化もされて若き日の勘九郎くんと牧瀬里穂ちゃんが演じています。
それにしても北村さんはなんだってこんなに女性の心理をうまく描けるのか????

【#7日間ブックカバーチャレンジ】
これは読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで好きな本を1日1冊、7日間投稿。本についての説明は必要なく、表紙画像をアップ(基本はFacebook。Instagramも可)
投稿の都度1人の友達を招待し...

中山 雄策さんの投稿 2020年5月7日木曜日


Day3

『第一阿房列車』内田百閒著(新潮社・新潮文庫)

鉄ちゃんとしては外すわけにはいかないでしょう(笑)
宮脇俊三さんの『時刻表2万キロ』とどっちにしようと迷いましたが、おそらく宮脇さんも百閒先生の影響を受けていらっしゃるようなので。。。。。

おそらく日本初の鉄道紀行文。
戦後から元通りの世の中になってきた昭和26年あたり、すでに何の目的もなく乗り鉄する百閒先生。お気に入りは東京発12時30分の特急もとい、特別急行「はと」のようです(「つばめ」は朝が早すぎて乗れない(爆))。
どの旅も国鉄職員のヒマラヤ山系さんをお供に連れて(なぜなら先生は一人旅ができないのダ)、かみ合ってるのかよくわからない会話が楽しいの。

昔はお金持ちほど途中で泊りを重ねて旅をしたそうだけれど、そんな旅の片りんを感じさせる紀行文ですね~
「ノラや」を読んで筆致の違いにびっくりしました。

あ~阿川弘之さんの鉄道本は全く読んだことがないです(×_×;)

【#7日間ブックカバーチャレンジ】
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中山 雄策さんの投稿 2020年5月7日木曜日


Day4

『阪急電車』有川浩著(幻冬舎・幻冬舎文庫)

有川浩さんといえば『図書館戦争』なんだろうけれども、昨日百閒先生投稿したので電車つながり。。。(←ウソ)

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【ネタばれアリ】

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もう、これは構成の妙でしょ(゚д゚)(。_。)ウン

おされな阪急電鉄の中でもひときわ地味~な今津線が舞台。
宝塚から西宮北口に向けて電車は出発。各駅で登場人物が入れ替わる変形なグランドホテル形式の連作短編集。
そして約半年後、今度は西宮北口から宝塚に向けて電車は走り出します。半年前のお客さんを乗せて。
この入れ替わっていく人たちがまた微妙に交錯していくんだよね~
ボクのお気に入りは軍オタ圭一と奥手なゴンちゃんカップルと冒頭と殿を飾る征志とユキカップルの物語。もちろんほかのエピソードもとっても素敵です。

なんと!関西に行った折には聖地巡りまでしてしまった(全駅降りたんだよ)程、お気に入りの一冊です。
ただ直前に映画見ちゃったので、ロケ地確認みたくなってしまったのがちょと心残り。もう1回行ってみたいなぁ

【#7日間ブックカバーチャレンジ】
これは読書文化の普及に貢献するためのチャレンジで好きな本を1日1冊、7日間投稿。本についての説明は必要なく、表紙画像をアップ(基本はFacebook。Instagramも可)
投稿の都度1人の友達を招待し...

中山 雄策さんの投稿 2020年5月9日土曜日


Day5
7冊全部違う作家さんにしようと思って別の本を心づもりしていたのだけれどやっぱこれは紹介したかった。長文になりましたスマソm(__)m

『レインツリーの国』有川浩著(新潮社・新潮社文庫)

有川さんの人気シリーズ『図書館戦争』シリーズの作中作として登場する本です。1日目の「ななつのこ」も作中作が登場する。きっと好きなんだな(笑)

「忘れられない本」を通してネットで知り合った健聴者の「伸」と聴覚障がい者の「ひとみ」のラブストーリー。
「伸」が少しずつ障がいに対して理解を深め、やがて二人は。。。。ってならお話にもならないんだけれども「ひとみ」の結構面倒くさい性格もあって物語は紆余曲折。
本書の中で描かれているように聴覚の障がいってのは目に見えないから、なかなかわかりづらいですよね。最近でこそHELPマークとかもありますけれども。。。。。(聴覚障がいの方は違うマークですよね)。
有川さんにしてはコミカルな表現があまりない、でも糖度は十分にありますので期待は裏切らない(笑)

解説の一文
「フィクションというのはノンフィクションよりずっと大きな影響力を持ちます。ノンフィクション本を読まないしTVのドキュメンタリーを観ない人でも、小説は読むし、ドラマやアニメは観るからです」
ハイ、その通りです。まさしくボクのことでした。
つい最近読んだ有川さんの「明日の子供たち」という児童養護施設が舞台の物語はやはり養護施設出身の女の子からの手紙から書きだしたものだそうです。彼女は「レインツリーの国」読んでたのかな?
障がいに関しても養護施設に関しても小説になっていなかったらおそらく無関心で過ぎていたことだと思います(実際「明日の...」はちょっと重そうで手元にあったもののずっと敬遠してた)。
確かに人気作家が物語の中で正しく描くことは、”無”関心から関心を持つまではいかなくても、こういうことがあるんだよってことを知るうえで、重要なんだなぁと心から思います。図書館戦争も含めての自衛隊モノにもこの心は生きてるんじゃないかなぁ。

是非図書館戦争シリーズ「図書館内乱」収録の「恋の障害」と併せて読んでいただきたい2冊でした。

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中山 雄策さんの投稿 2020年5月10日日曜日


Day6
今日は時代小説
キャラクターは鬼平の木村忠吾さんがいっち好きなんだけれど、ご紹介するのはコチラっ

『夜鴉おきん-御宿かわせみ〔12〕』平岩弓枝著(文藝春秋・文春文庫)

何度もドラマ化されてるもう時代小説の定番「御宿かわせみ」。
大川端の小さな旅籠「かわせみ」を舞台に、ミステリ風あり、人情モノあり、ラブロマンスありとまぁ何でもそろってる。短編が基本の時代小説ならではですねぇ。でもコミカルなものはなかったかな?(笑)
リアルで観たことあるのは高島礼子さん版だけなんだけれどイメージとしては真野響子さん版なんですよねぇ。

数ある「かわせみ」の中でもこの巻を選んだのは印象的な「岸和田の姫」が収められてるから。
奉行所与力の弟、神林東吾はひょんなことから泉州岸和田藩のお姫さま、花姫と知り合いになります。
姫さまは輿入れ準備のため国表に帰ることになり、花姫の希望で東吾が江戸見物の供をします。

病弱なうえに大名のお姫さまなので、市中の暮らしは大変珍しく、町娘に変装しての姫さまはおおはしゃぎ。
その途中、市中見廻りをする同心畝源三郎と出会いますが、その早足にびっくりしていると東吾は定廻りの大切さを教えます。このシーンがなんとも涙を誘うのです(ケーサツとかジエータイ大好きだからかなぁ(笑))。

東吾とかわせみの面々の心づくしのおもてなしもとっても素敵。

夕暮れ時花吹雪の中交わす
「なんと美しい…花は生涯、忘れません。お江戸の春は、たとえようもなく見事で、そして…かなしい…」
「泉州の春も美しいと思いますよ、花姫様の行かれるところ、春は必ず、美しい。何故なら、あなたは花の姫君ですからね。」
この会話はボクの中でかわせみイチの名言です。

江戸編だけでも34巻あるかわせみでもキチンと筋を覚えてるのはこの話と「源三郎祝言」の2編くらい(^^ゞ

ちなみにかわせみのメンバで一番好きなのは畝源三郎と花世(特に子供時代)。
源さんは高島礼子さん版の宍戸開さんがイメージです~

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中山 雄策さんの投稿 2020年5月11日月曜日


Day7

『蒲生邸事件』宮部みゆき(文藝春秋・文春文庫)
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今日も【ネタばれアリ】

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孝志は大学受験のために宿泊していたホテルが火災に遭ってしまうが、危ういところを時間旅行の能力を持つ男に助けられます。

行きついた先は二・二六事件前夜の東京中心部、しかも陸軍大将の蒲生邸です。ここで蒲生大将が拳銃で死んでしまいます。直接クーデターに巻き込まれることはないですが、すぐ近くで起こるクーデターを横目で見ながら物語は進みます。

現代に生きる普通の高校生にこのクーデターのことなどほぼ知らないに等しく、また生活の違いなどにも戸惑ってしまいます。
人のことは言えないけれど、近代史って学校ではカリキュラムの都合だったり、おそらく評価が定まっていないなどの理由からほとんど教えられていないので、ボクも孝志のことは笑えませんが。。。

事件は解決され、孝志は淡い恋心を抱いた蒲生邸の女中ふきとは現代で会う約束をして、現代へ戻ってきます。

ふきから託された手紙を読み、モノローグで答える終章は涙なしでは読めません。
蒲生邸での事件よりこちらの方が印象深い。
そして二・二六事件について自分ももっと知らなきゃだなぁ。。。と反省させられる作品でもありました。
でも物語の形になっている二・二六事件て案外ないんですね~

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中山 雄策さんの投稿 2020年5月13日水曜日


7日間とっても楽しかったです。
結局すべて小説になってしまったなぁ。すべての作品が何度も再読しています。
あ~もっと紹介したい~(^^;

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